中古漫画等を取り扱うお店で、働くことになった。つぎつぎに持ち込まれる中古漫画たちに値段をつけたり、店頭に並べたりするのが僕の仕事。
毎日、たくさんの中古漫画に囲まれていると、世の中本当に漫画好きは多いんだなぁと実感させられる。正に老若男女、いろいろな人が、漫画を売ったり、買い求めたりしに来店する。僕自身、今はあまり漫画を読まなくなっているけれど、子供の頃は週間漫画雑誌の発売を心待ちにしていた1人だった。
久しぶりに読んでみようかな、と1冊買ってみた。それは大阪を舞台にした、何かと問題を抱えながらも健気に生きていく人々のお話だった。コミカルな絵とは裏腹に、人間のちょっとした影の部分をしっかりと描写しているお話が沁みてきて、僕はちょっと泣きそうになった。
やっぱり漫画はいい。知らなかった世界、味わったことのない体験を伝えてくれる。僕を毎日囲んでいる漫画たちにも、それらがたくさん詰まっているのだろう。次はどんな漫画にしようかな。そう考える僕は、もうすっかり漫画のとりこになっていた。